明月院ブルー

谷戸の新緑に包まれた門をくぐれば一面に青色の銀河がひしめく小宇宙に迷い込んだ気がした。 今年の明月院は平日のみのオープンとなったがそれでも人はわんさか訪れ、近くの懐石料理店の店員が紫陽花の数よりも人の数の方が多いのではと冗談を言っていた。

 

日本での紫陽花は奈良時代万葉集においても詠われていたが、一千数百年もの間、人々にはそれほど歓迎されていなかったようだ。 というのもこの花の別名“七変化”は移り気とか浮気性とかの意味合いを持つと思われていたからだ。実際、紫陽花の花言葉には他にも一家団欒、辛抱強い愛情、元気な女性そして寛容などがある。今日紫陽花がこれほどまでに愛されるのはその満ち溢れる生命力が人々に一致団結して元気に辛抱強く過ごしてゆく勇気を与えてくれるからに違いない。

辛抱強い愛情といえばロマンチックな物語が1800年代に語られている。ドイツの植物学者であるシーボルトは日本でお滝という女性と恋に落ち、帰国の際に紫陽花の花の一つに彼女の名前から“OTAKUSA”という品種を命名したらしい。そのせいかどうかは知らないが紫陽花のイメージは次第に改善され、ヨーロッパで品種改良が行われた後に再び日本に上陸し、沢山の品種が街角の至る所で見かけられるようになった。今では初夏の風物詩といわれるようになった紫陽花、雨に濡れれば濡れるほどその青さはひときわ輝く。

 

 

 

 

 

 

 

 

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创建时间:2020年6月26日 09:17